2012年08月07日

いかに老化を防ぐか・・・ 長寿をまっとうできるか?(その2) 2012年8月 Vol.148

大脳新皮質(だいのうしんひしつ)の違いで、寿命が違う!

ちなみに「大脳新皮質」とは? 進化の過程において最も新しく生じた脳の部分で、「学習・感情・意志など、高等な精神作用や知覚・言語・随意運動」を支配します。

一方、大脳新皮質の下部には、「大脳旧皮質(だいのうきゅうひしつ)」があります。
生存や本能に関係する部分の脳で、睡眠欲・食欲・排泄欲、種族保存の欲求(性欲)などをつかさどっています。進化の過程で魚類であったときに発達した脳であるとされています。
大脳新皮質が“人間的な脳”であるとすれば、この旧皮質は“動物的な脳”と言えるでしょう。

さらに、最下部には「脳幹(のうかん)」があります。進化の過程で最も古くからある脳で、すべての運動神経や感覚神経に通じ、呼吸や血液の循環、内分泌、発汗による体温調節など、身体が生きていく上で不可欠な機能をつかさどっています。

大脳新皮質 ヒトの絵.jpg

つまりヒトの場合、その寿命は単に種を保存していくということだけでなく、「精神活動や知的活動」というものが大いに関係していると考えられるのです。

これを証明するようなデータがあります。
ヒトを含めたいろいろな動物の脳の大きさ(重量)と「最大寿命」の関係です。
例えばチンパンジーの脳の重さは約400g、対して人間の脳の重さは約1,400gです。

その他、いろいろな動物の脳を比較してみると、脳の重量と※最大寿命との関係が、ほぼ直線的になります。そして、脳の重量が大きいほど長寿なのです(下のグラフ参照)。

※生物種によって最も長く生きられる期間がおおよそ決まっていて、それを『最大寿命』と呼びます。これは、生物学的な内因的要因(細胞の分裂限界やDNA損傷の蓄積など)により決まるようです。

脳重量と寿命.jpg


運動で寿命は短くなる?

動物の最大寿命は、毎日使うエネルギーの消費速度に反比例しているという説もあります。例えばネズミなどの小型動物は、走行距離当たりの酸素消費量(この消費量からエネルギーに換算できる)が大きく、激しく活動するので、すぐに燃え尽きてしまい短命です。 一方、ゆっくりと活動するゾウなどの大型動物は、エネルギーの消費速度が遅いので長生きになります。

これに関連したマウスやサルの実験で、食事制限(カロリー制限)すると老化が遅くなり長生きすることがわかりました。理由は、食べ物を消化する際のエネルギーと酸素の消費量が少なくなるからのようです。

エネルギー消費と最大寿命.jpg

そうなると、運動やスポーツをするとエネルギー消費量が増加するので短命になるという話が出てきますが、スポーツや運動をまったくしないでエネルギー消費量を少なくしても寿命は延びないようです。
なぜなら、運動をしないと筋肉や内臓の機能が低下するので、かえって老化が進みやすくなるためです。むしろ、適度な運動をする方が長生きというデータが各種報告されています。
posted by つうしん at 11:02| Comment(0) | アンチエイジング
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